会長挨拶


第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会 
会長 有賀 淳
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所

この度、第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会を2018年12月13日(木)、14日(金)の2日間、東京都新宿区の京王プラザホテルに於いて開催させていただくこととなりました。たいへん名誉で光栄なことと感謝いたしております。

 日本バイオセラピィ学会はがんに対する生物学的治療研究を目的として1987年設立時より30年以上にわたり、がん免疫・免疫療法の発展に貢献してまいりました。設立当初のBRM(biological response modifiers)研究から始まり、細胞療法、抗体療法、サイトカイン療法、ウイルス療法、分子標的治療など多岐にわたる分野の研究が進められ、最近では免疫チェックポイント阻害剤や遺伝子改変T細胞など益々研究の幅が広がっております。その中でも近年のゲノム解析技術の発展は目覚ましく、バイオセラピィの今後の展開にもゲノムが大きく関与してくることは間違いありません。

 そこで、今回の学術集会総会は「ゲノムが紡ぐ バイオセラピィの未来」をテーマに掲げて開催することといたしました。医療全体でもPrecision Medicineが大々的に歌われる中、Precision Biotherapyの未来を見つめつつ、ゲノム解析を利用したBiotherapyの飛躍を期待してやみません。

 今や、免疫療法はがん治療の重要な柱の一つと認識されるに至りました。師走のお忙しい時期ではございますが、イルミネーション輝く東京の寒い冬にがん免疫療法を熱く語る総会になりますよう、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。